さて、1つ前の記事では地図に関する話題を扱いました。
既にご存知の通り、WindowsPhoneは地図に関して大きな問題を抱えています。OS標準の地図、WP7の頃はbing mapが使用されていたため国内の地図を表示させても、特に問題なく細かい地図が表示可能でした。
しかし、WP8からはNOKIAの「HERE MAP」が採用されました。このHERE MAP、日本に対応していない地図サービスなため、日本を表示させると色々間違ってたり、拡大すると細かい部分が何も作られておらず真っ白な地図になっています。
当然、サードパーティーが開発するアプリで使用される「MapControl」においても、同様の現象があります。一部のアプリではbing mapのレイヤーを重ねて表示させることで、WP8でもMapControlではちゃんとした地図を載せる、という対応を行っているアプリもあります。
このため、WP8ではまともに日本の地図を使用することが出来ません。日本でWPが発売されない理由の1つとされたり、この地図が日本対応されるときが日本発売の最大の兆候になるのではないか、とかねてから噂されていました。
さて。
Windows10 TechnicalPreview for phonesでも、標準の地図は現時点ではHERE MAPから変わっておらず、相変わらず日本を表示させると酷い状態のままです。
しかし……自作アプリで下記のように、通常通りにMapCotorolを使用したところ……。
<Grid>
<Maps:MapControl/>
</Grid>
(Map Contorolを配置しただけ。レイヤー重ねどころか、トークンすら設定していません)
◆WindowsPhone8の場合
◆Windows10 TechnicalPreview for phonesの場合
!?
!?!?!?
なんと、特にレイヤーを重ねるようなことはしていないのに、bing mapによる詳細表示が行われているじゃないですか……!!
途中まではHERE MAPが表示されているものの、一定レベルまで拡大すると突如bing mapへと切り替わります。上記で紹介した、bing mapのレイヤーを重ねる手法の場合は縮小しててもbing mapですし、また10 TPで実行しているアプリで海外を見に行くと普通にHERE MAPのままでした。
つまり、日本である程度拡大した場合だけ、bing mapに切り替わるという処理が内部的に実装されている、ということ……!!(※日本以外のHERE MAP非対応国までは調べていません)
もちろん、標準の地図アプリそのものには、先に述べたようにまだこの対応が入っていない様子です。しかしもしかしたら次のTPビルドでは、同様の対応が入っているかもしれません……!? 一刻も早い次の公開が待たれます。
また、この対応が10と言わず「8.1 Update2(GDR2)」でされることが理想なのですが、そちらは調べようが無いため、配布されるのを待つしかなさそうです。
いずれにせよ、気付かないうちに地図に関する問題に前進があったことは確かです。
まだ全てが解決するわけではありませんが……解決に向けて動いている。そう信じて、続報に期待しましょう!!